【7月2日 AFP】1日投票のメキシコ大統領選は即日開票され、出口調査によると、新興左派、国家再生運動(MORENA)のアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)元メキシコ市長(64)の大差での勝利が確実になった。100年近く続いた既成政党と決別する歴史的な政権交代が実現する。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領を批判するなど対米強硬派でもあるロペスオブラドール氏は、汚職や治安の悪化に対する国民の不満を受け皿に支持を広げた。

 地元紙エル・フィナンシエロ(El Financiero)の出口調査によれば、ロペスオブラドール氏の得票率は49%と、保守系の国民行動党(PAN)のリカルド・アナヤ(Ricardo Anaya)前党首の27%、与党・制度的革命党(PRI)のホセ・アントニオ・ミード(Jose Antonio Meade)前財務公債相の18%を圧倒した。

 世論調査会社3社はロペスオブラドール氏が勝利したとの見方を示した。ミード氏はロペスオブラドール氏に対する敗北を受け入れた。メキシコの国政はこれまでPRIとPANが100年近く牛耳ってきた。

「アムロ(AMLO)」の通称で知られるロペスオブラドール氏は、反汚職を訴える人々を支持基盤に選挙戦を優勢に進め、事前の世論調査でも他候補を引き離していた。

 トランプ大統領に「身の程を思い知らせてやる」と発言するなど、対米強硬姿勢も示している。(c)AFP