【7月2日 AFP】2日から開幕するテニスのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)を前に、自身20回目の同大会に臨むロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が、ちょうど10年前の決勝で激闘を繰り広げたラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)とのライバル関係について、自分たちの関係はリオネル・メッシ(Lionel Messi)とクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)と同じだと、サッカー界のスーパースター2人を引き合いに出して語った。

 前回王者として今大会に臨むフェデラーは会見で、ナダルに敗れはしたもののウィンブルドン史上最高の名勝負ともうたわれる2008年大会の決勝を振り返った。

 それまでは2大会連続でナダルを決勝で退けていたフェデラーだが、2008年は5セットの激闘の末にナダルに王座を奪われた。しかし、日暮れまで続いた5時間近い熱戦は、世界中のファンを魅了し、両者の世代最高の選手としての地位を確固たるものとしつつ、テニスが巨大ビジネスとして急速に人気を回復していく大きなきっかけになった。

 この試合で自身初のウィンブルドン制覇を果たしたナダルは、この頃からフェデラーとテニス史に残るライバル関係を築いていく。その関係はフェデラーにとって、こちらも10年近くにわたってサッカー界の各種タイトルを2人で分け合っているFCバルセロナ(FC Barcelona)のメッシ、そしてレアル・マドリード(Real Madrid)のロナウドを思い起こさせるもののようだ。

 二つのライバル関係には共通項があるのではないかと問われたフェデラーは「確かにそうだね。彼らも長い間競い合っている。僕とラファもそうだ。彼らもまったくスタイルの異なる選手で、その点も僕らと似ていると思う」と話した。

「ラファと僕も同じように、多くの部分で別格のレベルにいる。確かによく似ていると思うよ。もちろん、サッカーでは個人としてだけではなく、チームとしても優れていなければならず、その点はテニスと違う。ピッチは広く、11人がそこを走り回る。正直に言えば、試合への支配力は僕らの方が少し上だと思う。そうであってほしいと思っている」

 メッシとロナウドと同じように、フェデラーとナダルも驚異的なほど長く結果を残し続けており、直近の四大大会(グランドスラム)は2人で3回ずつ優勝を分け合っている。ナダルは6月の全仏オープンテニス(French Open 2018)でタイトル数を17に伸ばし、フェデラーの優勝回数は20回を数える。

 自身9回目のウィンブルドン制覇を狙うフェデラーは、センターコートで行われる2日の1回戦で、セルビアのドゥサン・ラヨビッチ(Dusan Lajovic)と対戦する。(c)AFP/Steven GRIFFITHS