【7月2日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)の決勝トーナメント1回戦で、ロシアとのPK戦に敗れて大会から姿を消したスペイン代表について、スペインメディアは、レアル・マドリード(Real Madrid)行きが明らかになって開幕直前に解任されたフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)前監督に批判の矛先を向けている。

 2010年の南アフリカ大会(2010 World Cup)王者であるスペインは、ボール保持率では相手を圧倒しながら、それを得点に効果的に結びつけることができずに同点で120分を終えると、PK戦で開催国ロシアに屈した。

 この結果を受けて、国内スポーツ紙のマルカ(Marca)は「今回のベスト16敗退で、またしてもスペインサッカーの黒歴史が増えてしまった。この試合はホラーだ。プレー内容はひどく、頭の準備も足りなかった。PK戦が始まるときにはチームは壊れていて、PKでは幸運と同時に勇敢さが求められるにもかかわらず、その試練に立ち向かう気持ちの強さを持ち合わせていなかった」と報じた。

 さらにマルカは、レアル・マドリードの指揮官就任をW杯直前に受け入れたロペテギ前監督の判断が、チームを動揺させたと指摘し、電撃解任の影響がなかったと考えるのは「すさまじく能天気」だと報道。別のスポーツ紙ASも、「W杯はスペイン敗退を残念に思わないだろう。今大会、スペインが良かった試合は一つもなかった」と伝えた。

 バルセロナに拠点を置くスポルト(Sport)は、FCバルセロナ(FC Barcelona)のライバルであるレアルを批判し、レアルがあのタイミングでロペテギ前監督にアプローチしたことが「代表のチャンスを台無しにした」と糾弾。社説で「今回の失態の原因は、ロペテギの引き抜きによって生じた混乱だ」と述べた。(c)AFP