【7月1日 AFP】2010年の世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships)王者で、現在32歳の高橋大輔(Daisuke Takahashi)が1日、4年ぶりに現役復帰することを表明した。

 2014年のソチ冬季五輪を6位で終え、競技から引退していた高橋だったが、ナビゲーターとして関わった昨年の全日本フィギュアスケート選手権(Japan Figure Skating Championships 2017)で若手選手から刺激を受け、心境に変化があったことを明かし、「この緊張感の中で戦いたい、滑りたい」と思うようになったとコメントしている。

 高橋は日本国内で最も人気のあるフィギュアスケーターの一人として知られ、華麗なステップやスピンでジャッジとファンを魅了すると、2010年のバンクーバー冬季五輪では銅メダルを獲得し、男子フィギュア日本勢に史上初のメダルをもたらした。また、同年の世界フィギュアを制し、2012年にはグランプリ(GP)シリーズファイナルで優勝を果たしている。

 全盛期当時の高橋は、ソチ冬季五輪と平昌冬季五輪で金メダルを獲得した羽生結弦(Yuzuru Hanyu)が台頭する前のフィギュアスケート界で、エフゲニー・プルシェンコ(Evgeni Plushenko、ロシア)やステファン・ランビエール(Stephane Lambiel、スイス)といった海外の有力スケーターと激しい戦いを繰り広げていた。

 高橋はまた、現役時代に故障に悩まされ、2008-09シーズンには右膝の靱帯(じんたい)損傷で全休を余儀なくされると、2014年のソチ冬季五輪終了後にも右ひざの慢性関節炎と診断され、同年10月に現役引退を発表していた。(c)AFP