【6月29日 AFP】米メリーランド州の州都アナポリス(Annapolis)で28日、日刊紙キャピタル・ガゼット(Capital Gazette)の編集室が銃撃され、当局によると5人が死亡、容疑者の男が身柄を拘束された。事件前にソーシャルメディア上で脅迫があったことから、警察はこの新聞社を狙った攻撃だったとの見方を示している。

 キャピタル・ガゼットのフィル・デービス(Phil Davis)記者はツイッター(Twitter)に、「銃を持った男がガラス扉越しにオフィスに発砲し、複数の従業員を撃った」と投稿。数人が死亡したと明らかにした。

 さらにデービス記者は「自分の机の下にいて、銃撃犯が弾を再装填(そうてん)する音がする中で、何人もが撃たれるのを聞くより恐ろしいことはない」とした。

 メリーランド州のアナランデル(Anne Arundel)郡警察は記者会見で、「5人の死者が出たことを把握している。他に数人が深刻な傷を負っている」と明らかにした。同郡のスティーブ・シュー(Steve Schuh)郡長によると、容疑者1人が身柄を拘束され、捜査当局の取り調べを受けている。

 警察はさらに後の記者会見で、容疑者は白人の成人男性で、「長銃」(ライフルや散弾銃を含む銃の分類)で武装していたと発表。負傷者の数は3人と推定されると説明した。

 キャピタル・ガゼットはアナポリス市内にある4階建ての建物に入居している。

 警察は、襲撃を受けた新聞社がソーシャルメディアを介して繰り返し脅迫を受けていたと発表し、事件はこの新聞社を狙った犯行だったとの見方を示した。ただし、犯行の動機はまだ分かっておらず、脅迫の内容や、脅迫したのが何者かを調べているという。(c)AFP