【6月28日 AFP】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は27日、訪中したジェームズ・マティス(James Mattis)米国防長官と会談後に出した声明で、周辺国が領有権を争う南シナ海(South China Sea)の島々について、中国は「祖先が残した領土は一寸たりとも失うことはできない」と表明した。

 マティス長官は同日、北京で習国家主席のほか、魏鳳和(Wei Fenghe)国防相、楊潔チ(Yang Jiechi)政治局員と会談した。

 米中は両国間の緊張を高めている南シナ海問題についてそれぞれの姿勢を固持したものの、米高官らは、両国軍の不安定な関係の修復を目指すマティス氏の取り組みが損なわれることはなかったと説明。北朝鮮やアフガニスタンに加え、比較的重要度の低い諸問題では両国が総じて合意に至り、より良い協力・対話に向けた下地づくりができたとしている。

 双方はまた、両国間で続いている貿易摩擦の問題を取り上げることは避け、軍部が時間をかけて信頼関係を築き、衝突回避につなげられそうな小領域に焦点を当てた。(c)AFP/Paul HANDLEY