【6月27日 AFP】シリア政権軍は26日、南部ダルアー(Daraa)県の県都で、内戦のきっかけとなった地であるダルアー市内における軍事作戦を開始した。国営メディアが伝えた。

 同県地方部では、1週間前から爆撃が続いて死者が出ており、住民らが一斉避難している。

 政権軍は、隣国ヨルダンとイスラエル占領地のゴラン高原(Golan Heights)に接する戦略地域である、自国南部の奪還に照準を合わせている。

 2011年の内戦勃発以降に失った領土を奪還するため、ロシアの支援を受けて軍事行動を展開している政権軍は、1週間前から攻勢を強め、まず同県地方部で爆撃を強化。国連(UN)によると、4万5000人が避難を余儀なくされたという。

 さらに国営メディアは26日になって、政権軍が7年に及ぶシリア内戦が始まった地として広く知られている県都ダルアー市への「作戦」を開始したと伝えた。

 英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、攻撃が強化されて以来、同市内で地上作戦が実施されたのは今回が初めてだという。(c)AFP