【6月25日 AFP】シンガポールは24日、歴史的な米朝首脳会談の開催に際して負担した費用が1630万シンガポールドル(約13億2000万円)だったと発表した。国内からは高額過ぎるとの批判も出ていたが、当初の予想額は下回ったという。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は今月12日、核問題をめぐる緊張の解消を目指し、シンガポールで会談に臨んだ。

 これに先立ち、リー・シェンロン(Lee Hsien Loong)首相が開催国としての負担額が2000万シンガポールドル(約16億2000万円)になるという見通しを示すと、国民の一部から、両首脳を迎え入れることは栄誉よりも迷惑でしかないという声も上がっていた。

 だが外務省報道官は、政府の負担額は実際には約1630万シンガポールドルで、最大の出費は警備関連だったと発表。シンガポールが「朝鮮半島(Korean Peninsula)の平和と安定を実現するための国際的努力を支援した」と強調した。

 英BBCによると、シンガポール政府は警備費に加え、経済制裁に見舞われている北朝鮮代表団の滞在費用も負担。それには高級ホテル「セントレジス(St. Regis)」での金委員長の宿泊費も含まれていたという。

 ただシンガポールが今回の首脳会談の開催国を務めたことは、結果的に同国に恩恵をもたらす一大PRになったという見方もある。(c)AFP