【6月24日 AFP】パキスタンのイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」は23日、これまでの指導者マウラナ・ファズルラ(Maulana Fazlullah)容疑者が米軍の無人機攻撃によって死亡したことを認め、新たな指導者を選出したと明らかにした。

 ファズルラ容疑者は、少女たちの教育権を訴えて後にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞したマララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)さんが2012年に襲撃された事件の首謀者とされ、さらに、TTPは2014年にペシャワル(Peshawar)の学校が襲撃され、生徒100人以上を含む約150人が犠牲となった事件を起こしている。

 米軍は14日、パキスタンとの国境に近いアフガニスタン東部クナール(Kunar)州で、ファズルラ容疑者を標的とした無人機による対テロ攻撃を実施。その後、アフガニスタンのアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領が、同容疑者は死亡したと発表していた。

 これについてTTPのモハマド・フラーサニ(Mohammad Khurasani)報道官は23日、AFPに宛てた書簡の中でファズルラ容疑者の死亡を認めた上で、新たな指導者にムフティ・ヌール・ワリ・メスード(Mufti Noor Wali Mehsud)師を、副指導者にムフティ・マザヒム(Mufti Mazahim、別名ムフティ・ハフザ・ウラー、Mufti Hafza Ullah)師を選出したと明らかにした。(c)AFP