【6月24日 AFP】ラグビーテストマッチが23日、各地で行われ、エディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)率いるイングランドが25-10で南アフリカとのテストマッチ最終戦に勝利して連敗を6で止めたほか、ニュージーランド、アイルランド、スコットランドが勝利を収めた。

 前半を6-3とリードして折り返したイングランドは、後半に一時逆転されたが、主将のCTBオーウェン・ファレル(Owen Farrell)の正確なキックと、WTBジョニー・メイ(Jonny May)の見事な崩しからのトライで勝利をさらった。

 パワー勝負のイングランドに有利な展開が長く続く中で迎えた後半32分、代表復帰を果たしたSOダニー・チプリアーニ(Danny Cipriani)がフィールド逆端の隅へ正確なキックを蹴ると、この日のマンオブザマッチに選出されたメイが後方から猛烈な勢いで走り込み、ボールを押さえ込んでトライ。最後はキックからこの日20点を挙げたファレルがコンバージョンを成功させ、勝利を決定づけた。

 南アフリカとの3連戦の最初の2戦は、晴れたフィールドで連敗を喫していたイングランドだが、この日は試合前に降った雨と風に相手よりもうまく順応して3連敗を避けた。イングランドはスコットランド、フランス、アイルランド、バーバリアンズ(Barbarians)、そして南アフリカ(2敗)に敗れ、6連敗を喫していたが、その流れも止まっている。

 ファレルは「この3週間、とにかくチームが団結することだと言い続けてきたし、グラウンドの外でもいろいろなことがあった。それでも、粘り強く戦ったみんなを誇りに思うし、こうして連敗が止まって、この流れを継続できるかは自分たち次第だ。これからも辛抱強く成長していかなくてはならない」とコメントした。

 フランスと対戦したオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表)は、リコ・イオアネ(Rieko Ioane)が後半に3トライを決めて49-14で大勝。今回のテストマッチシリーズを3連勝で締めくくった。

 21-14とリードして前半を終えたオールブラックスは、イオアネとダミアン・マッケンジー(Damian McKenzie)の活躍で後半に28得点を稼ぎ、相手の得点を0に抑えて完勝を収めた。マッケンジーは1トライを挙げたほか、コンバージョンは7本全て成功させた。

 豪シドニーで行われたテストマッチでは、シックスネーションズ(Six Nations Rugby 2018)王者のアイルランドが20-16でオーストラリアに競り勝った。アイルランドは12-9とリードして前半を終えると、お互いに1トライを挙げて迎えた終了間際、ジョニー・セクストン(Johnny Sexton)のペナルティーで相手を振り切り、3連戦の戦績を2勝1敗としてオーストラリアでは1979年以来39年ぶりとなるシリーズ勝利を飾っている。

 スコットランドは、ジョージ・ホーン(George Horne)とピーター・ホーン(Peter Horne)の兄弟が2人で24点を挙げ、アルゼンチンとの敵地での一戦に44-15で大勝した。SHのジョージは36-3と大差をつけた前半に2トライを決め、ピーターも4本のコンバージョンと2本のペナルティーを成功させた。

 チームは今回の米大陸ツアーで、初戦のカナダ戦は大勝したものの、続く米国戦はまさかの敗戦を喫していたが、最後に勝利を収めている。(c)AFP/Gregory WALTON