【6月24日 AFP】(写真追加)世界で唯一、女性の運転を禁止してきたサウジアラビアで24日、女性の運転が解禁された。保守的な産油国サウジアラビアの近代化を図るムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子による改革の一環で、社会的流動性に新時代をもたらすとみられる歴史的な動きだ。

 数十年にわたって女性に対する抑圧の象徴だった運転禁止の終わりにあたり、大勢の女性がハンドルを握ろうとしている。薬学生のハトゥン・ビン・ダヒ(Hatoun bin Dakhi)さん(21)はAFPに対し「運転手を長時間待つ時代は終わった」「もう男性は必要ない」と語った。

 女性の運転解禁は多くの女性に人生が変わるほどの影響を与え、お抱え運転手や男性親族への依存から解放されるほか、家計の節約にもなるとみられている。

 サウジアラビアは今月、女性への運転免許証の交付を数十年ぶりに再開していた。実地試験を受けて外国の運転免許証を切り替える形で自国の免許証を手にした女性もいた。コンサルタント会社プライスウォーターハウスクーパース(PwC)によると、2020年までにサウジ女性約300万人が運転免許証を手にし、積極的に運転を始めると見込まれている。(c)AFP/Anuj CHOPRA