【6月24日 AFP】前回王者ドイツがスウェーデンから劇的な逆転勝利を収めた23日のサッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)の試合後、母国の首都ベルリンでは雨の中、ファンがグループ突破に望みをつないだことを跳びはねて喜んだ。

 サポーターたちは灰色の雲と霧雨の下、ブランデンブルク門(Brandenburg Gate)に設置された大型スクリーンで試合を心配そうに見守り、終了間際にトニ・クロース(Toni Kroos)の決勝FKが決まると傘を放り投げて喜んだ。

 ソチ(Sochi)で試合終了のホイッスルが鳴り響く中、ある男性ファンは「めちゃくちゃうれしい」と絶叫。前日行われた英ロックバンド「ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)」のライブのためベルリンを訪れたという女性も「最高の気分」と話した。

 試合はベルリンに雨が降り始めたタイミングでオラ・トイヴォネン(Ola Toivonen)のゴールが決まり、スウェーデンが前半に先制。それでも黒雲が垂れ込める中、観衆はハーフタイムに「You'll Never Walk Alone」を歌った。

 すると、後半開始直後にマルコ・ロイス(Marco Reus)の同点ゴールが決まって集まった人たちもほっと一息つき、最後は後半ロスタイム5分にクロースのカーブをかけたキックが決まると、ファンの興奮も頂点に達した。

 ツアーガイドの仕事をしているという、頭に国旗を立てた60歳の男性は、「俺は言っていたんだ。きょうはロイスが決めるって。メスト・エジル(Mesut Ozil)を外してロイスを入れて正解だった」と話した。求職中だという37歳の男性は「きょうの試合で僕らが負けるなんて、イングランドが優勝するくらいあり得ないね」と言って笑い声をあげた。

 メキシコとのチーム開幕戦で0-1のショッキングな負けを喫していたドイツは、敗退回避のためにも勝利が必要とされたスウェーデン戦で見事に勝利。グループFは韓国を下して2連勝のメキシコがトップに立ち、決勝トーナメント進出を目指す2位ドイツは、27日に行われる韓国とのグループ最終戦で再び白星が求められる。(c)AFP