【6月23日 AFP】(写真追加)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は20日、移民の親子を引き離す措置を停止する大統領令に署名したが、署名から2日後の22日になっても対メキシコ国境で既に親から引き離された子ども2300人の運命は不確定なままだ。混乱が続く中トランプ大統領は、民主党が選挙目的で移民親子の苦しみについて「偽り」の話を流していると非難している。

 トランプ大統領は移民の親子引き離しで世界の怒りに屈したが、米政府の関係機関は、親が不法入国の罪に問われている間、既に各地の保護施設に送られた子どもたちに今後どういう対応が取られるのか何も語れない状況に置かれている。

 激しい議論を巻き起こした移民問題でいったんは譲歩を余儀なくされたトランプ大統領は闘争モードに戻り、中米からの移民流入阻止を狙って不法入国者を厳格に取り締まる「ゼロ・トレランス(不寛容)」政策の取り組み継続を主張している。

「われわれは強固な南部国境を維持しなければならない。わが国が不法移民に侵略されるのを許すことはできない。民主党はうその悲痛な話を語って、選挙で有利になることを望んでいる」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 引き離された親子が再会したケースも若干あるが、その中に昨年10月から今年4月までに親から引き離された子ども700人、または今年5月初めから実施された不法入国に対する強制起訴の結果引き離された子ども2300人が関係する事例があるのかは不明だ。

 その他の子どもたちはつらく、先の見通しがつかない状態に置かれている。(c)AFP/Leila MACOR, with Paul HANDLEY in Washington