【6月22日 CNS】「〇〇様、スマート配達車JD0055です。荷物受け渡し場所に到着しました。受け取りコードをスキャンして荷物を取り出してください。予約番号は〇〇……お早めにお越し下さい。20分以内に受け取りにいらっしゃらなければ、私はいったん家に帰ります」

 配達メールを受け取った大学生の広さんが、階下の荷物受け渡し場所に行くと、「配達員」はロボットだった。

 中国・貴州省(Guizhou)にある貴州交通職業技術学院(Guizhou Jiaotong College)のキャンパス内を京東(JD.com)の配達ロボットが忙しく駆け回り、学生たちの注目を浴びている。

 配達ロボットのエンジニアである孫さんによると、配達ロボットが出発するのに合わせて、荷物の受け渡し場所と時間を受取人へショートメールで知らせる。荷物の受け渡しが完了すると、ロボットは自動で出発地点に戻ってくる。

 ロボットには六つの箱が搭載されており、100キロまで荷物を載せられる。また、視覚センサーで障害物を避けたり、道路標識を識別したりできる。

 配達ロボットは高精度立体影像データとGNSS全球衛星測位システムを駆使して、最短で混雑の少ないルートを自動で選択することができるという。

 人間の配達員とうまく連携が取れれば、効率を上げることもでき、配達員の疲労も軽減できる。

 京東の配達ロボットは2017年に人民大学(Renmin University of China)で初めて導入され、その後、清華大学(Tsinghua University)、浙江大学(Zhejiang University)などの大学に導入されている。今後、全国の大学へ徐々に導入した後、将来は産業パークやオフィスビル、大型コミュニティなどへも導入していくという。(c)CNS/JCM/AFPBB News