【6月21日 AFP】インドネシア・スマトラ(Sumatra)島の火山湖で定員超過の客船が沈没し、190人以上が行方不明となっているとみられる事故で、警察当局は21日、船長の身柄を拘束し、事情聴取を行っていると明らかにした。船長は救助された18人のうちの1人だった。

 事故現場は観光客に人気のトバ(Toba)湖で、18日午後に沈没した木造船は、乗客名簿や乗船券なく違法に運航していたものとみられている。

 捜索・救助当局は当初4人の死亡が確認されたとしていたが、21日に死者数を3人に訂正した。一方、21日朝の時点で推定193人の行方が分からないままとなっており、今回の事故がインドネシア史上最悪の惨事となる恐れが高まっている。

 当局では行方不明者のリストを家族の申告に基づいて作成しているが、実際に沈没船に乗っていたかどうかの検証は難しい状況だ。現時点での不明者数の推計が正しければ、船には定員の4~5倍の乗客がバイク数十台と共に詰め込まれていたことになる。

 警察によると、事故を起こした船は船長が所有しているものだという。(c)AFP