【6月20日 AFP】パキスタン・パンジャブ(Punjab)州の都市ラホール(Lahore)で、ピンク色に塗装された真新しい三輪タクシー「リキシャ」に乗った新人の女性運転手たちが通りに繰り出した。

 同州政府は、女性の地位向上を訴える運動の一環として「ウィメン・オン・ホイールズ(Women on Wheels、運転する女性たち)」と名付けたキャンペーンを展開しており、性別に基づく暴力や街路でのセクハラに対する認識を高める一方で、過去2年間で多くの女性たちにオートバイに乗る訓練を提供してきた。

 女性が運転できることの重要性は最近の調査でも明確に示されており、パキスタン人女性の約75パーセントが、主に移動手段がないために労働市場に参加していない。

 同州当局者は「経済的自立と経済的な地位の向上は移動性に左右されるため、基本的に女性の移動手段を強化するのが目標だ」「3000台のバイクを提供する予定で、パンジャブ全域でこれまでに女性3500人を訓練した。目標の1万人以上に達するまでキャンペーンは続けられる」と述べた。

 新人運転手の一人、ナジーナ・ワシームさんは「私たちは自立しつつある」と話し、運転ができるようになったことで「やりたいことが何でもできるようになる。これまで私たちは、誰かに頼らなければならなかった」と語った。(c)AFP