【6月20日 東方新報】中国のIT大手、百度(バイドゥ、Baidu)傘下の動画サイト「愛奇芸(iQIYI)」は14日、取締役会に当たる董事会の変更を発表した。

 董事会の変更は、愛奇芸董事で報酬委員だった百度の陸奇(Lu Qi)COOが5月に辞任を発表したことに伴うもの。百度の王海峰(Wang Haifeng)高級副総裁が董事に、余正鈞(Yu Zhengjun)CFOは報酬委員会主席に任命された。また、携程(シートリップ、Ctrip)の孫潔(Jane Sun)CEOが、愛奇芸の独立董事と監査委員会のメンバーに任命された。

 愛奇芸創業者で董事の龔宇(Gong Yu)CEOはプレリリースで、「陸奇氏のこれまでのサポートと貢献に感謝している」とコメントした。

 百度は愛奇芸の大株主で、93.3%の投票権を有している。愛奇芸の目論見書によると、百度は愛奇芸の董事会のほとんどのポストの任命権を持っている。

 百度は5月18日に、同社AI分野の中心人物だった陸氏が家庭の事情により北京で仕事が続けられないことを理由に、7月にCOOの職を辞任する一方、百度の副董事長を引き続き務めると発表していた。

 今回新たに董事に任命された百度の王高級副総裁は、2013年10月に副総裁となり、15年に国家科学技術進歩賞の二等賞を受賞。現在は百度のAI分野における機械学習やビッグデータ、コンピュータービジョン、自然言語処理といったさまざまな研究を行っている。

 愛奇芸は今後、AI技術をエンターテインメント・エコシステムへ取り入れ、応用を目指すとしている。(c)東方新報/AFPBB News