【6月20日 AFP】米国に不法入国した移民の子どもを国境で親などの保護者から強制的に引き離すことを認めるドナルド・トランプ(Donald Trump)政権の「ゼロ・トレランス(不寛容)」政策をめぐり、ニューヨーク州など五つの州が対メキシコ国境への州兵の派遣を拒否する姿勢を示した。

 州兵を国境警備任務に派遣しないと表明したのは民主党員が知事を務めるコロラド州、ニューヨーク州、バージニア州、共和党員が知事を務めるメリーランド州、マサチューセッツ州の5州。

 民主党のアンドルー・クオモ(Andrew Cuomo)ニューヨーク州知事は19日、「現在進行している人道上の悲劇にわれわれは加担するつもりはない」と述べた。

 また、共和党のラリー・ホーガン(Larry Hogan)メリーランド州知事も「移民の取り締まりは犯罪者を対象にするべきで、罪のない子どもたちを家族から引き離すべきではない」と指摘し、「子どもを家族から引き離す政策が撤回されるまで」は対メキシコ国境に州兵を派遣しない意向を示した。

 トランプ政権のゼロ・トレランス政策をめぐっては国内外から非難の声が上がっている。(c)AFP