【6月20日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)に出場しているイランのカルロス・ケイロス(Carlos Queiroz)監督は19日、20日に行われるスペインとの試合では対戦で得られる経験を今後に生かしていくとしながらも、自分たちは「過去最高の試合」をして大会を驚かせるつもりだと語った。

 15日に行われたモロッコ戦に1-0で勝利し、5度目のW杯出場にして2勝目を挙げたイラン代表は、現在グループBで首位を走っているが、圧倒的な質を誇るスペイン相手には土をつけられることが予想されている。

 この日、カザニ(Kazan)で記者会見に臨んだケイロス監督は「私たちにとっては、ここにいること自体が光栄であり、名誉に思う。そして、優勝候補のスペイン代表と対戦することはまたとない機会だ」と語った。「われわれにとって、これは誰にとっても利益がある状況だ。代表チームとしてサッカーをより学び、選手も成長できる絶好の機会だ」

 15日のグループ初戦でポルトガルと3-3の激戦を演じたスペインが今大会初勝利を狙うなか、ケイロス監督は自分たちが優勢だといった幻想は抱いていないものの、イランはただの数合わせとしてだけではなく、国の期待を背負ってロシアにいると強調しており、「もしスペインを止める魔法の薬があるのなら、経済問題を抱えているわれわれにとっても、100万ドルなら安い値段だ」と付け加えた。

 また、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)ではアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)元監督の下でアシスタントをしていたケイロス監督は、スペインは技術で試合を圧倒することはできるが、気持ちの部分でイランをコントロールすることはできない可能性はあると強気なメッセージを発信している。

「スペインの名声については十分承知している。だから私たちは自分たちの過去最高の試合をする。最後にサッカーの神様が勝負を決めてくれるだろう」 (c)AFP