【6月19日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)の開催国である同国代表は、勝てばベスト16入りがほぼ確定する19日の試合で、スター選手のモハメド・サラー(Mohamed Salah)が復帰して士気が上がるとみられるエジプトを迎え撃つ。

 イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)に所属するサラーは、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)決勝のレアル・マドリード(Real Madrid)戦で肩を痛めてから戦列を離れており、15日のウルグアイ戦を欠場してチームも敗れてしまった。

 先週末の練習ではチームメートに3人がかりでシャツを着せられるなど、サラーの肩の問題はロシア入り後も続いていたが、1990年大会以来のW杯出場を果たしたファラオズ(The Pharoahs、エジプト代表の愛称)にとっては絶対に負けられないロシア戦で、26歳のスターは先発する意気込みを示している。

 一方、ロシア代表を率いるスタニスラフ・チェルチェソフ(Stanislav Cherchesov)監督は、サンクトペテルブルク(St. Petersburg)で行われるエジプト戦を前に、爆発的な攻撃力を持つサラーを封じられると楽観的な姿勢を見せており、「どのように彼に対抗するべきか分かっている。サラーを止める準備はできているし、必ずそうしてみせる」とコメントした。

 大会初戦でサウジアラビアに5-0で圧勝し、完璧なスタートを切ったロシアだが、調子に乗って幻想を抱くようなことはなく、アフリカネイションズカップ(The Africa Cup of Nations)で通算7度の優勝を誇るエジプトにサラーが戻ってくれば、厳しい試練に遭遇することになるとしており、FWアレクセイ・ミランチュク(Alexei Miranchuk)は、「サラーがいるときのエジプトは、いないときのチームとは全く違う」と気を引き締めている。

 アフリカ3次予選のコンゴ戦で試合終了間際にPKを決め、エジプトをW杯本大会出場に導くなど、すでに母国では英雄になっているサラーは、チームドクターから100パーセントの状態で出場できると太鼓判を押されている。

 ウルグアイとの初戦ではエース不在で精彩を欠き、0-1で敗れたエジプトだが、リバプールでの1年目に圧巻の44得点を記録したサラーが完全な状態で復活するとなれば、ロシアにとっては脅威的な存在になるだろう。(c)AFP