【6月19日 AFP】米南部の国境地帯で行われている移民親子の強制的な引き離し措置について、中止を求める圧力を受けているドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は18日、「米国は移民キャンプにはならない」と主張した。

 トランプ氏が掲げる不法入国への「ゼロ・トレランス(容赦なし)」方針をめぐっては、政権幹部らが子どもらは人道的な環境で保護されていると擁護する一方で、人権団体や与党・共和党内からも批判の声が高まっている。

 野党・民主党の議員らは、拘束された親から引き離された子どもたちを当局が「おり」に入れていると非難。また国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)はこの措置を、「拷問」に等しいと訴えている。

 これに対しトランプ大統領はホワイトハウス(White House)で、「米国は移民キャンプにはならないし、難民収容施設にもならない」と断言。「欧州で起こっていること、他の場所で起こっていることを見ればいい。同じことが米国で起こることは許されない」と述べた。

 米政府は先月初め、メキシコ国境を越えて不法入国するあらゆる移民について、難民登録申請中かどうかにかかわらず逮捕し訴追するという方針を表明。公式記録によると以降、両親など保護者から引き離された子どもは約2000人に上っている。子どもたちは両親らが収容されている施設には移送できないため、保護者から引き離されている。(c)AFP/Michael Mathes