【6月18日 AFP】韓国の康京和(カン・ギョンファ、Kang Kyung-Wha)外相は18日、北朝鮮に対して科されている制裁について、北朝鮮が「非核化に向けた実質的な措置」を講じた時点で緩和される可能性があると示唆した。今回の発言は、韓国が制裁緩和のハードルを米国よりも引き下げたようにも受け取れる。

 先週シンガポールで行われたドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)朝鮮労働党委員長による会談後に出された共同声明は、金委員長が「朝鮮半島(Korean Peninsula)の完全な非核化に取り組む断固とした揺るぎない決意を再確認した」とする曖昧な表現にとどまった。

 この首脳会談が原因で、北朝鮮の核計画に対する国際社会の連携が弱まる恐れがあるとの懸念が広がる中、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は同会談後、北朝鮮が完全に非核化されるまでは制裁は維持されると強調した。

 これに対し韓国の康外相は記者団に対し、「わが国は、北朝鮮が非核化に向けて有意かつ実質的な措置を講じるまでは、制裁は維持されなければならないという立場だ」と述べ、より早い段階で緩和される可能性を示唆。

 一方で康外相は、韓米は同じ「展望」を共有しており、緊密な協議を続けていくと話した。(c)AFP