【6月18日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)は19日からグループHの戦いが始まり、第1節ではポーランドのロベルト・レワンドフスキ(Robert Lewandowski)とセネガルのサディオ・マネ(Sadio Mane)という、欧州最高峰のストライカーをそれぞれ擁するチーム同士の楽しみな対決が組まれている。

 ドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に所属するレワンドフスキは、今季リーグ戦で計29得点を記録して得点王に輝き、公式戦では41得点を稼いだ。

 一方、イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)でプレーするマネも、エジプト代表のモハメド・サラー(Mohamed Salah)、ブラジル代表のロベルト・フィルミーノ(Roberto Firmino)と強烈な3トップを組み、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)では10得点を記録。決勝でもゴールを決め、2002年の日韓大会に出場した元代表のエル・ハッジ・ディウフ(El Hadji Diouf)氏も「大会の主役になれる」と太鼓判を押した。

 コロンビアと日本も入っているグループHで、国際サッカー連盟(FIFA)ランキング8位のポーランドは、グループ突破の有力候補としてモスクワのスパルタク・スタジアム(Spartak Stadium)での第1戦に臨む。通算8回目の本大会出場となるポーランドが目指すのは、1974年の西ドイツ大会、1982年のスペイン大会で達成した3位以上の成績だ。

 レワンドフスキは、チームがベスト8敗退、自身もわずか1得点に終わった2016年の欧州選手権(UEFA Euro 2016)での失意を経て、今大会は期するものがあると認めている。29歳になったエースは、このところはクラブでの得点力を代表でも発揮できるようになり、欧州予選では過去最多となる10試合16得点を記録してチームをロシアへ導いた。

 レワンドフスキは、大会へ向けた気の持ちようが欧州選手権とは違うと話し、「今の方が良い練習を積めている確信があるし、必要なときに万全の状態で動けるはずだ。今回の方がかなり早くから準備に取りかかれた」とコメントしている。

 チームとしても、大会直前に肩を痛めたDFカミル・グリク(Kamil Glik)が予想外に早い回復を見せ、出場にゴーサインが出るという追い風が吹いている。チームリーダーの一人でもあるグリクには、マネを封じ込めつつ、同時にフランス・リーグ1のASモナコ(AS Monaco)でチームメートのケイタ・バルデ・ディアオ(Keita Balde Diao)ら、そのほかの脅威にも目を光らせる仕事が課される。

 一方、日韓大会以来これが2回目のW杯出場となるセネガルは、当時主将を務めていたアリュー・シセ(Aliou Cisse)監督の下、同大会の再現を目指す。セネガルは日韓大会で、前回王者フランスを1-0で破ると、そのままアフリカでは3チームしか達成していない準々決勝進出を果たしており、ロシアでは過去最大規模の番狂わせを起こしたことのある国という評価の中で大会に臨む。

 FIFAランクは27位のセネガルだが、シセ監督は当時の戦いを「大冒険」と表現し、現在の代表チームにもあのときと同じ恐れを知らない戦いを見せてほしいと考えている。

「あのチームは一つの歴史をつくった。今度はこのチームがそれをやる番だ。本大会では、劣等感を感じるようなことがあってはならない。われわれの普段のサッカーをし、アフリカのアイデンティティーを貫く。それがわれわれのサッカーの特徴だ」 (c)AFP/Neil SANDS