【6月17日 AFP】ギリシャのサラデス(Psarades)で17日、同国のアレクシス・チプラス(Alexis Tsipras)首相とマケドニアのゾラン・ザエフ(Zoran Zaev)首相が見守る中、両国の外相がマケドニアの国名を「北マケドニア共和国」に変更する暫定的な合意文書に署名した。1991年から両国関係を悪化させてきた国名論争を終わらせる歴史的な合意となる。

 チプラス首相は合意について「われわれにとって勇気ある歴史的な一歩」とたたえ「われわれは時間の傷を癒し、平和への道を開くためにここにいる」と述べ、ザエフ首相も「わが国とギリシャは過去から踏み出して未来を見つめるべきだ」「マケドニア国民は平和を望んでいる」と語った。

 両国の合意によって、古くからマケドニアと呼ばれていたバルカン半島(Balkans)の一部が1991年にマケドニアとして独立して以来、自国の北部に同名の地域があることを理由に抗議していたギリシャとマケドニアとの間で27年続いてきた、世界で最も長く最も難解とされた外交論争に終止符が打たれる。(c)AFP/Vassilis KYRIAKOULIS