【6月17日 AFP】ロシアとサウジアラビアは2018年第3四半期の産油量を日量150万バレル引き上げるよう石油輸出国機構(OPEC)に要請する。ロシアのアレクサンドル・ノバク(Alexander Novak)エネルギー相が16日、明らかにした。

 ノバク氏とウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は15日、モスクワで行われたサッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)の開幕戦前にサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子と会談した。

 OPECとロシアは世界的な原油過剰供給により原油価格が暴落した2016年、価格上昇を目指した協調減産で合意。2017年以降、OPECの合意に基づく減産で原油価格は上昇してきたが、米国の新たな対イラン制裁や経済危機に陥ったベネズエラの産油量落ち込みなどで供給不足の懸念が生じ、ロシアとサウジは方針の変更を迫られた格好だ。

 国営ロシア通信(RIA)によるとノバク氏は、ロシアとサウジ両政府は今年第3四半期の原油生産について日量150万バレルの増産を提案すると述べた。提案は今年の第3四半期に限ったもので、9月に市場動向を見直したうえで今後の方針を決定するという。(c)AFP