【6月16日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)は15日、グループBの試合が行われ、ポルトガルはクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)がハットトリックを記録して、スペインとの強豪同士の一戦を3-3の引き分けに持ち込んだ。

 レアル・マドリード(Real Madrid)に所属するロナウドは2-3とスペインにリードされた後半43分、直接FKでゴールを決めてポルトガルに勝ち点1をもたらした。

 この数日間のうちに、スペインがフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)前監督を解任してフェルナンド・イエロ(Fernando Hierro)新監督が就任するという混沌(こんとん)とした状況の中で行われたすさまじい一戦は、ロナウドの終了間際の同点弾で締めくくられた。

 ポルトガルは前半4分、ダニエル・カルバハル(Daniel Carvajal)の代役として右サイドバックで先発したナチョ(Jose Ignacio Fernandez Iglesias 'Nacho')にロナウドが倒されて獲得したPKを、自ら蹴り込んで先制した。

 しかしスペインは同24分、ジエゴ・コスタ(Diego da Silva Costa)がペペ(Pepe)に競り勝ちボールをキープすると、ペナルティーエリア内に入り込み、低いシュートで同点ゴールをねじ込んだ。

 スペインはさらにイスコが強烈なシュートを放つと、これがクロスバーをたたきボールがゴールライン上にバウンドしたが、ゴールライン・テクノロジー(GLT)はこれをノーゴールと判定した。

 アンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)やダビド・シルバ(David Silva)、そしてイスコを中心にスペインは上手を取ったものの、ハーフタイムを前にポルトガルは再びリードを奪った。ゴンサロ・ゲデス(Goncalo Guedes)からパスを受けたロナウドがゴールまで約18メートルの距離から放ったシュートはスペインのGKダビド・デ・ヘア(David de Gea)の正面を突いたが、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に所属する守護神はこのシュートを防ぎきれなかった。

 それでも立ち直りを見せたスペインは後半10分、ゴール前でのFKのボールをセルヒオ・ブスケッツ(Sergio Busquets)が頭で落とすと、コスタが押し込み同点に追い付いた。さらにスペインはその3分後、ナチョが強烈な約20メートルのミドルシュートをポストに当てながらゴールにたたき込んで勝ち越した。

 しかし試合終了が近づく中、ロナウドは約22メートルの距離から壁の上を通してFKをネットに突き刺し、イベリア半島の隣国同士の一戦で両国は勝ち点1を分け合った。

 ロナウドは今大会を前に3度のW杯に出場していたが、各大会での得点数はそれぞれ1点止まりだった。しかし、レアルのスーパースターは一夜にしてその合計得点数を倍に伸ばした。(c)AFP/Andy SCOTT