【6月15日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)初戦のコロンビア戦を19日に控える日本代表のキャプテン長谷部誠(Makoto Hasebe)が14日、大会直前の監督交代はチームの士気に影響しないと主張した。

 西野朗(Akira Nishino)監督の下でガーナ、スイスとの親善試合にともに0-2で敗れた日本は、本大会でも成功は難しいと考えられていたが、ロシア入りする直前の試合でパラグアイに4-2で勝利し、選手の間には落ち着きが戻った。

 2017-18シーズンにフランクフルト(Eintracht Frankfurt)でドイツカップ(German Cup 2017-18)優勝を経験した長谷部はこの日、報道陣に対して「監督交代のことを引きずっていないが、少し難しい状況にあった」と話した。

「それとは関係なく僕らは力を合わせていく。タフな3チームが相手。でも彼らは(前回王者の)ドイツではないので僕らにはチャンスがあるし、先に進みたい」

「初戦が重要になる。相手にはハメス・ロドリゲス(James Rodriguez)やラダメル・ファルカオ・ガルシア(Radamel Falcao Garcia)といった選手がいる。でも僕らには良い戦術があるし、チーム全体で力を合わせれば結果は得られる」

 日本は13日にカザニ(Kazan)入りしており、選手は地元のルビン・カザニ(FC Rubin Kazan)の子どもたちと触れ合った後、同クラブの練習場で西野監督の指導を受けた。

 前回ブラジル大会(2014 World Cup)で得点王に輝いたバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)のロドリゲスを筆頭に、ユベントス(Juventus)のフアン・クアドラド(Juan Cuadrado)、ASモナコ(AS Monaco)のファルカオらを擁するコロンビアは、最低でも前回大会の準々決勝を以上の成績を収めるといわれている。

 イングランド・プレミアリーグのサウサンプトン(Southampton FC)に所属するDF吉田麻也(Maya Yoshida)は、「間違いなく自分たちにとってとても厳しい試合になる」と警戒感を強めた。

「コロンビアは本当にいいチーム。彼らはこのグループで一番強い部類に入るので、その試合がかぎを握る」

「でも、僕たちもとてもいい準備ができている。いくつか難しい状況や難しい問題があったが、パラグアイ戦後に選手全員の気持ちが晴れたのではないかと思う」

「ディフェンスのてこ入れが最優先事項の一つ。数週間前よりもかなり手応えを感じている」

 日本は前回大会で惨敗しており、吉田は解決すべき個人的な思いを抱えていると話す。

「前回のような後悔はしたくない。100パーセントすべての力をピッチで出したい。僕たちはブラジルW杯のために4年準備したが一つも勝てなかった。個人的に質の高さを見せられなかったし、大会後はとても多くの後悔があった」

「胸の中には今でもその痛みを感じることができる。なので、ロシアで良い結果を出して記憶を塗り替えたい」

 また、左SBの長友佑都(Yuto Nagatomo)は、クアドラドといった選手を阻止するカギを握ると同時に、カウンター発動時にはそのスピードを使いサイドを駆け抜ける役割も担う。

 イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)からトルコ1部リーグのガラタサライ(Galatasaray)に期限付きで移籍している長友はAFPに対し、「コロンビアは強豪。ロドリゲスにファルカオにクアドラード。彼らのクオリティーはトップクラス」と語っている。

「難しいだろうが、チームの多くの選手は欧州でプレーしているのでプレッシャーには慣れている。チームはうまくやれているし自信もある。厳しいが僕らにはできる。今は最初の試合に集中している。準備はできているし、強い信念もある」 (c)AFP/Justin DAVIS