記者は、飼い主である部屋の現所有者に電話をしてみた。電話に出た女性によると、住民たちが「キツネ」と言っていた生き物は、ラグドールの血統猫で、猫の展示会に参加させるために飼っているという。キツネに間違われていたほかの猫たちも、1匹3~4万元(約51~68万円)もするという血統書付きの「高級猫」だった。

 飼い主は、猫を常に良好な状態に保つために、1匹ずつ専用のケージで飼っていた。所有者の女性の話によると、日中はこの付近に家を借りて、朝晩2回、マンションの部屋に住まわせている猫の世話をしているという。

 猫には保険がかけられ、暑さに弱い猫たちの抜け毛防止対策として、室温は24時間空調で一定に保ち、室内の臭気対策として空気清浄機を設置するなどしているそうだ。

「うちの猫たちは、普段から鳴くこともなくおとなしい。住民からの苦情は言いがかり」「自宅で扉を閉めて猫を飼っているのに、第三者に影響を及ぼすはずがない。臭気があるにせよ室内だけのことだ」と主張する。

 さらに、「法的に何匹もの動物を飼ってはいけないというルールは明確にない。お金を持っている人なら、部屋を購入して猫部屋にする」とも言う。

 武漢市の関連する管理条例によると、同市ではアヒルや鶏などの家禽(かきん)類などの購入や飼育は許可していないが、キツネや猫や犬といった動物類については管轄外だとしている。

 同地区の警察官の胡氏は、「住人たちは自分で家を購入し、ペットの世話をし、動物が迷惑もかけていなければ我々も干渉できない。しかし飼育する数量については法的に明確な規定がないが、飼い主が自分で節度を守るようにしてほしい」と話す。

 警察側は後日、当事者の自宅に訪問調査を行い、和解に向けた調整を進めて行くという。(c)東方新報/AFPBB News