【6月14日 AFP】米アップル(Apple)は13日、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」について、法律に基づく許可なくロックを解除しようとする警察の試みを阻止するため、暗号化を強化すると発表した。

 アイフォーンをめぐっては、GrayKeyと呼ばれるロック解除ツールの使用が広がっていると伝えられていた。アップルはこの問題で警察当局と繰り返し衝突している。

 アップルは発表文で、暗号化の強化は警察の裏をかくためではなく、善悪問わず第三者による暗号の解除を防ぐためのものだと説明。「アップルでは、デザインするものの全ての中心に顧客を据えている」と強調している。

 アップルによると、GrayKeyや類似のルールを使ってデータにアクセスされる危険を減らすため修正を進める。

 アップルには法執行機関や国家安全保障機関による要請に24時間対応する部署がある。しかし、アイフォーンへのアクセスを拒否しているとして一部当局から批判されてきた。

 米連邦捜査局(FBI)は2年前、カリフォルニア州サンバーナーディーノ(San Bernardino)で起きた銃乱射事件の容疑者が所有していたアイフォーンの暗号化を解除させようとアップルを提訴。だが、アイフォーンのロックを解除するツールが見つかったため、訴えを取り下げていた。(c)AFP