【6月12日 Parismodes.tv】「グッチ(GUCCI)」が、南仏アルル(Arles)の古代の墓石が並ぶ「アリスカン遺跡(Alyscamps)」を舞台に19年クルーズコレクションを発表した。

 コレクションの発表の場に選ばれたのは、古くから伊ローマ(Rome)のネクロポリスであるアリスカン遺跡。クリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)が想像したキャラクターたちに扮したモデルたちは、星空の下、随所にキャンドルが灯されたランウェイを闊歩する(かっぽ)した。115のカラフルで強力なルックは、さまざまなオマージュと数多くのアクセサリーで構成された。

 強めのピンクが印象的だが、一部のドレスではパステルトーンも取り入れられ、80年代スタイルには個性的なレギンスを合わせた。テーラリングは、ブランドのメインモデルたちを連想させるが、一部チェック柄と花のバージョンも。フラワーはアクセサリーの花束に至るまで、全体に見られた。

 また、随所に散りばめられた十字架や、きっちり閉めた襟やベルト、ネックレス、チョーカーなどの装飾品は、米ニューヨーク(New York)のメトロポリタン美術館(MET)で開催中の展覧会にも通じる宗教的要素に注目だ。

 刺しゅうが施されたベルベットのロングケープは神聖な魅力が。レース、スポッティーなタイツや手袋、ワンショルダーのゼブラトップス、ジーンズデニムのスパンコールやジャケットのパッチに見られる明るさは、80年代ファッションを彷彿させる。

 パンツのサイドにはストラップが取り付けられている。トラックスーツは再解釈され登場。大型のドレスはロマン主義、ビクトリア朝、またはアルルのスピリットが感じられる。最後は花嫁がショーを締めくくった。

 ジュエリーから複数のモデルが登場したバッグまで、多数のアクセサリーを用意。サングラスも要チェックだ。今回のクルーズコレクションのエンブレムともなった、「シャトー・マーモント(Château Marmont)」のロゴは、米ハリウッド(Hollywood)の伝説のホテルのもの。(c)Parismodes.tv