【6月11日 AFP】先月総選挙が行われたイラクの首都バグダッドにある同国最大の票保管庫で10日、火災が発生した。同国では、ポピュリスト(大衆迎合主義者)のイスラム教指導者が予想外の勝利を収めた後、不正の疑いが浮上し、票の再集計が予定されている。

 匿名を条件にAFPの取材に応じた治安当局幹部の話では、現場はバグダッド東部、同国最大の選挙区の一つにある倉庫だという。先月の選挙では、バグダッドの有権者200万人の約60%が同地区で投票した。

 AFP記者によると、消防隊が消防車約12台を出して消火活動を行う中、青と白のプラスチック製の投票箱を安全な場所に移動するため、倉庫の従業員らが建物から駆け出してきたという。

 発生から数時間たってようやく、火勢は制圧された。投票箱への被害の規模や出火原因は、現時点では不明。

 同国では選挙不正疑惑が浮上したため、約1000万票の再集計が手作業で行われる予定となっている。(c)AFP/Ammar Karim and Salam Faraj