【6月9日 AFP】8日に行われた全仏オープンテニス(French Open 2018)男子シングルス準決勝で、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に4-6、1-6、2-6で敗れた第5シードのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)が試合後、11度目の大会制覇を狙うナダルにクレーで勝つのはほぼ不可能だとの考えを示した。

 この日、ナダルを限界まで追い詰めることを期待されていたデルポトロは、試合序盤こそ猛攻を仕掛けたが、最後は17ゲーム中14ゲームを奪われて決勝進出を逃した。この結果、10日に行われる決勝では、世界ランク1位のナダルが初の四大大会(グランドスラム)決勝に進出した第7シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)と戦うことが決まっている。

 7度訪れたブレークポイントをすべて逃し、次第にチャンスがついえていったデルポトロは試合後、「ラファを倒すのはほぼ不可能だ」「彼は強すぎる。バックハンドはどんどんうまくなっているし、だからこそ彼がナンバーワンであり、他の選手を圧倒しているんだ」と語った。

 また、これでナダルとの対戦成績を通算5勝10敗に落としたデルポトロは「彼は疲れていないように見えたし、体に問題もない。彼が持っている武器に加えてメンタル、まさに完全無欠だ。それらの要素が彼のクレーでのプレーを完璧にしている」と付け加えている。

 ナダルが決勝で勝利すれば、グランドスラム通算17回目の優勝となり、ライバルのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)との差が3に縮まる。さらには、フェデラーが制した2017年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)以降のメジャー全6大会を2人が半分ずつ制したことになる。

 自身は2009年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2009)で唯一のグランドスラムタイトルを手にしているデルポトロは「彼がこれだけの欲を持ち続けられれば、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)や他のメジャー大会でのフェデラーのように、あと何回も優勝できるだろう」と話している。「10年前はラファとロジャーの時代だった。そして今も何も変わっていない。彼らは常に大きい大会で勝っているんだ。彼らのテニス、フィジカル、そして精神的な強さを物語っている」 (c)AFP/Dave JAMES