【6月9日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2018)は8日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-4、6-1、6-2で第5シードのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)を退け、自身11度目の決勝進出を決めた。

 2009年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2009)覇者デルポトロによる序盤の猛攻を耐え、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)での通算成績を85勝2敗としたナダルは決勝で、過去2年のクレーシーズンで唯一黒星を喫している第7シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)と激突する。

 ティエムはこの日、今大会で快進撃を見せていたマルコ・チェッキナート(Marco Cecchinato、イタリア)を7-5、7-6(12-10)、6-1で下し、自身初の四大大会(グランドスラム)決勝へ駒を進めた。また、オーストリア人選手のグランドスラム決勝進出は、1995年の全仏を制したトーマス・ムスター(Thomas Muster)氏以来。

 7本のブレークポイントのピンチを全てしのぎ、最後は17ゲーム中14ゲームを奪って自身24度目のグランドスラム決勝進出を決めたナダルは試合後、「第1セットは非常に難しかったし、ファン・マルティンには多くのチャンスがあった。彼には不運な部分もあった」と語った。

 また、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と並び、同一のグランドスラム大会で11度の決勝進出を決めた史上2人目の選手となったナダルは「ハードワークや厳しい時間を経験せずには不可能だったと思う」「集中して競技への情熱を保ち続けないといけない。ここで初めての決勝を戦った2005年には、もう一度チャンスがあるなんて夢にも思わなかった」と付け加えた。

 決勝の相手は去年のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2017)と今年のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2018)で苦杯をなめているティエムだが、この日の試合ではデルポトロが20本のウイナーと32本のアンフォーストエラーを記録したのに対し、ナダルはそれぞれ35本と19本とスタッツでも圧倒した。

 決勝で自身11度目の全仏制覇を目指すナダルは「ティエムは素晴らしい選手。マドリードでも負けたし、彼のパワーはすごい。自分はベストの状態で臨まないとならないし、状態を上げる必要がある。それでも、決勝に向けてはしっかりと準備を整えられると確信している」とコメントを残した。(c)AFP/Dave JAMES