OWE所属の35人のレスラーは、少林寺周辺地域から集められている。多くが18~19歳で、全員、武術学校で学んだ経験者だ。ここに日本人や米国人レスラーを加え、中国伝統武術と西洋発祥のプロレスを融合させたのがOWEの特色だ。総監督の大島さんも、ブルース・リーを崇拝する熱烈なカンフー愛好家だ。

「海外の娯楽スポーツで、往々にして身体能力のみが重視され、武術にある技術や敏しょう性といった部分は注目されない。しかし、中国伝統の武術経験者は、非常に機敏で、本能に近い自然な動きが特徴だ。長い歳月を経た鍛錬によって得られたたまものだ。中国武術的な動作ををプロレスに取り入れ、中国伝統の民族衣装やストーリーを加えることで、観る人に優雅さや中国的なイメージを与えることができる」。傅代表は熱っぽく語る。

 今後は、日本の空手家で格闘技プロモーターの石井和義(Kazuyoshi Ishii)氏と業務提携し、伝統的な中国武術とプロレスを掛け合わせた「オリエンタルプロレス」を欧米に広めるため、米国やオーストラリアでも興行を開催するという。(c)東方新報/AFPBB News