【6月8日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2018)は7日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は4-6、6-3、6-2、6-2で第11シードのディエゴ・シュワルツマン(Diego Schwartzman、アルゼンチン)に逆転勝ちし、準決勝進出を決めた。今大会では11度目の優勝を狙う王者だが、今もプレッシャーを感じており、自身も「ただの人間」だと認めている。

 降雨順延となった前日にはローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)で2015年以来3年ぶりにセットを落とす苦戦を余儀なくされながら、一夜明けて快晴の空の下で再開された一戦でナダルは、しっかりと改善したプレーでシュワルツマンを退け、第5シードのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)との準決勝へ駒を進めた。

 32歳のナダルが全仏オープンの4強に残るのは今回が11度目となり、同一の四大大会(グランドスラム)では全米オープンテニス(US Open Tennis Championship)でのジミー・コナーズ(Jimmy Connors)氏、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)と全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)におけるロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に次ぐ偉業となった。

 準決勝に勝ち残った全仏オープンでは一度も優勝を逃したことがないナダルは試合後、「第一に、私に勝たなくてはいけないという義務はない。そして、もしプレッシャーを感じないのだとすれば、それは競技を愛していないからだ」とすると、「重圧も良いものだ。コントロールできるものだし、プレッシャーやアドレナリンは前向きに作用することもある」と語った。

 また、これまでに数々の功績を残してきたにもかかわらず、いまだにプレッシャーを感じる理由は何かと再開前に問われたナダルは「(なぜなら)僕だってただの人間だからだ」とすると、「良いプレーをできる時もあれば、緊張する時だってある」と説明している。

 シュワルツマンに3時間42分に及ぶ激闘を強いられながらも、最後は4本目のマッチポイントで勝利をつかんだグランドスラム通算16勝のナダルは次戦、決勝への切符を懸けて同日の試合で第3シードのマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)を7-6(7-5)、5-7、6-3、7-5で破ったデルポトロと激突する。(c)AFP/Jed Court