【6月14日 AFP】エストニアの電力会社が今月、風力発電を利用した暗号通貨(仮想通貨)の「マイニング(採掘)」を開始した。バルト海(Baltic Sea)に位置する吹きさらしの島で、母なる自然のエネルギーから利益を得ることが期待されている。

 ビットコイン(Bitcoin)やイーサリアム(Ethereum)、リップル(Ripple)といった仮想通貨のマイニングには高性能なコンピューターが必要とされるが、そうしたコンピューターは大量の電力を消費するために、風力のような安価なエネルギー源がなければ、非経済的だ。

 エストニア電力(Eesti Energia)は同国西岸沖のサーレマー(Saaremaa)島にある、風力タービン7基、発電能力6メガワットのサルメ(Salme)風力発電所に、24時間体制で仮想通貨のマイニングが行えるよう、コンピューター群を設置した。

 エストニア電力のオレグ・ソナジェルク(Oleg Sonajalg)取締役は「次世代技術間の相乗効果をより多く見いだせれば、将来におけるわれわれの競争力は高まる」と語った。(c)AFP