【6月7日 CNS】上海協力機構(SCO)について、中国社会科学院ロシア東欧中央アジア研究所と社会科学文献出版社は4日、「上海協力機構黄書:上海協力機構発展報告(2018)」を公表し、加盟国が増加し、相互理解の期間が必要であることと、機構の3つのミッションを提言した。

 同報告書は現在の国際情勢や複雑な地政学上の構図の変化を分析し、上海協力機構における課題や提言をまとめている。

 黄書は3つのミッションを「相互信頼の強化」「制度・システムの整備」「既に調印した文書の実行」と指摘。

 相互信頼の強化については、新加盟国が機構の義務を守り、友好条約を実行するのに必要な指導を進めることを提言した。

「制度・システムの整備」については、各地域の実態や環境に応じた制度の制定を進言。法律体系の整備や作業チームの人材確保などを通じ、組織の実務遂行効率を上げるべきだとした。

「調印した文書の実行」について、「黄書」は2015年にロシアのウファで合意した「上海協力機構2025年発展戦略」を例に挙げ、その後の変化を考慮したうえで、必要な改定を加え今後10年の計画を検討するべきだと提起した。(c)CNS/JCM/AFPBB News