【6月5日 AFP】25日間も公の場に現れずさまざまな臆測を呼んでいたメラニア・トランプ(Melania Trump)米大統領夫人が4日、ホワイトハウス(White House)で行われた、殉職した米兵を追悼する会に出席していたことが分かった。静かな生活を優先することで知られる夫人は、先月、手術を受けて以来、公の場から姿を消していた。

 夫人は自身のツイッター(Twitter)アカウントに、殉職した兵士の遺族を招いた非公式の会にドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と共に出席し、2人で一緒に座っている写真を投稿。「大統領と私は、殉職したわが国の英雄に哀悼の意をささげます。金星章(戦死者がいることを示す)の家族の皆さま、追悼の場に参加してくださったことに感謝します」とコメントしている。

 夫人がこれ以前に目撃されたのは5月10日。北朝鮮による拘束下から解放された米国人3人をトランプ大統領と出迎えたときだった。その後、14日に首都ワシントンにあるウォルター・リード米軍医療センター(Walter Reed National Military Medical Center)に入院。夫人の広報責任者ステファニー・グリシャム(Stephanie Grisham)氏は、夫人が腎臓の良性腫瘍を治療するため「塞栓術」という処置を受けたと発表した。塞栓術は外来で施されることも多いが、夫人は5日間入院して19日に退院した。

 グリシャム氏は今月3日、8~9日にカナダで開かれる先進7か国(G7)首脳会議(サミット)と、12日にシンガポールで予定されている米朝首脳会談には夫人が同行しないことを認めた。腎臓手術を受ける前の数週間は、注目される主要な行事には出席していたことを考えれば、ここ最近の変化は「異変」とも言える事態だった。

 退院後、トランプ氏に同行すると思われていたさまざまな行事に姿を見せないことがあまりにも取り沙汰されるようになったためか、夫人は5月30日、ツイッターに投稿。「私がどこで何をしているか臆測するためメディアは働き過ぎているみたい」と、ちくりと皮肉を言う一方で、「でも安心して。私は家族と一緒にここホワイトハウスにいて絶好調。子どもたちと国民のために一生懸命働いています!」とコメントした。

 ところが、このツイートはトランプ大統領の「成り済まし」ではないかとのさらなる疑惑を呼ぶことになった。「働き過ぎている」というフレーズは、トランプ氏がメディアを非難するときに好んで使う表現だったからだ。