【6月5日 AFP】2001年9月11日の米同時多発攻撃以降、米国の対テロ戦争では、アフガニスタンやその他地域で多くの容疑者が身柄を拘束され、そしてキューバのグアンタナモ湾(Guantanamo Bay)に移送された。事件から15年以上が経過し、この悪名高き米軍基地施設に収容されている容疑者の大半は、中年期に差し掛かっている。

 米ホワイトハウス(White House)はこのほど、グアンタナモに収容されている容疑者40人に関して、何の計画も政治的意思もないという「明白な事実」を認めるような考えを示した。一部の収容者は、生涯この施設に閉じ込められる可能性もある。

 議会議員に宛てた政策声明のなかで「現収容施設には、構造およびそのシステムにおいて機能不全があり、これを放置することで今後、監視担当および被拘禁者の生命と安全を危険にさらす恐れがある」として、必要となる追加資金を求めたのだ。また「現施設は、高齢化した拘禁者に必要とされる条件も満たしていない」ともされた。

 米国防総省は、グアンタナモの収容者についてはいかなる情報も公開していないが、内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」と米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が公開したリーク・ファイルがその実態を明らかにしている。

 被収容者の平均年齢は、現在46.5歳だ。最高齢のパキスタン国籍の収容者は8月で71歳になる。一方、最年少は1985年生まれのサウジアラビア国籍の収容者で、32歳ないし33歳だ。

 国防総省と同収容所のどちらからもコメントの要請に対する返事はまだない。