【6月5日 AFP】コーヒーチェーン大手のスターバックス(Starbucks)のハワード・シュルツ(Howard Schultz)会長(64)が4日、今月末をもって退任すると発表した。その後は同社の名誉会長になるという。

 シュルツ氏は、米ワシントン州シアトル(Seattle)の小さなコーヒー店をスターバックスという世界的な大企業へと成長させた立役者。最高経営責任者(CEO)として、またその後会長として40年近くにわたって同社に勤務。世界中に2万8000店近くのスターバックス店舗を展開し、社会・環境問題に取り組む企業という評判の確立に尽力した。今年4月に同社のCEOを退任し、会長となっていた。

 シュルツ氏は声明で「われわれは、収益性と社会的良心のバランスを取りながら(皆で)一緒に(事業を)やってきた」と表現した。

 シュルツ氏の会長退任発表直後から、同氏が政界進出を考えており、2020年の大統領選出馬の可能性もあるのではとの臆測を呼んでいる。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)の取材に対し、同氏は今後についてはまだ何も決定していないと説明しつつ「ここしばらくの間、私はわれわれの国について、つまり国内では亀裂が深まっていること、世界でのわれわれの立場について深く憂慮している」と表現している。

 シュルツ氏はドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領を公然と批判してきたことで知られる。

 大統領選出馬の可能性について問われると、シュルツ氏は「幅広い選択肢を考えるつもりで、そこに公職も含まれる可能性がある」と説明。だが、「将来について決断するのはずっと先のこと」だとしている。(c)AFP