【6月4日 AFP】サッカー国際親善試合が3日、各地で行われ、W杯ロシア大会(2018 World Cup)優勝候補のスペインはスイスと対戦し、開催地への出発前最後の試合を1-1で引き分けた。

 ビジャレアル(Villarreal)で行われた試合は前半29分、レアル・ソシエダ(Real Sociedad)に所属するDFアルバロ・オドリオソラ(Alvaro Odriozola)がペナルティーエリアのすぐ手前から素晴らしいボレーシュートを突き刺し、スペインが先制に成功。オドリオソラにとっては、代表戦3試合目にして初の得点となった。

 大会後にJリーグ1部(J1)に移籍するスペインのアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)は、前半終了間際にニアサイドを狙ったシュートでスイスのGKヤン・ゾマー(Yann Sommer)の鋭いセーブを引き出すと、後半早々にもゴールに迫ったがこの後途中交代となり、ファンから温かい拍手喝采を受けた。

 スペインと同じくW杯に出場するスイスは後半18分、ACミラン(AC Milan)に所属するDFリカルド・ロドリゲス(Ricardo Rodriguez)が、シュテファン・リヒトシュタイナー(Stephan Lichtsteiner)のシュートをダビド・デ・ヘア(David de Gea)が弾いたところに詰め、試合を振り出しに戻した。

 スペインはその後、バレンシア(Valencia CF)のFWロドリゴ(Rodrigo Moreno Machado)のシュートが再びゾマーの華麗なセーブに防がれ、ナチョ(Nacho Fernandez)のカーブをかけたシュートもポストにはじかれた。1-1で引き分けたスペインは、フレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)監督下での無敗記録を「19」に伸ばしている。

 先制点をあげたオドリオソラはスペインのテレビ局に対し、「チームを助けることができ、個人的な面ではハッピーだ」と語っている。

 2017年まではレアル・ソシエダのリザーブチームに所属し、スペイン3部リーグでプレーしていたオドリオソラは、「1年半前、もし誰かが『君はスペイン代表でゴールを決めることになるよ』と話していたら、私はそれを信じなかっただろうね」とコメントした。

「これが人生だし、これがフットボールだ。日々の鍛錬が報われた」

 2010年南アフリカ大会(2010World Cup)の王者であるスペインは、9日にロシア・クラスノダール(Krasnodar)で大会前の最後の強化試合としてチュニジアと対戦予定。その後、15日にはポルトガルとの大会初戦に臨む。

 また20日にはカザニ(Kazan)でイランと、その5日後にはカリーニングラード(Kaliningrad)でモロッコと戦い、グループステージの戦いを終える。

 一方のスイスは、ロシア行きを前にした8日に母国ルガーノ(Lugano)での日本戦を控えている。スイスは17日にW杯のグループステージ初戦で5度の優勝を誇るブラジルを迎え、その後セルビア、コスタリカとそれぞれ対戦する。(c)AFP