【6月3日 AFP】サッカー国際親善試合は2日、各地で行われ、W杯ロシア大会(2018 World Cup)を控えるイングランドとナイジェリアの試合は、イングランドが2-1で勝利。イングランドではラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)がダイブでイエローカードをもらいはしたものの、自身を擁護したギャレス・サウスゲイト(Gareth Southgate)監督の期待に応える好プレーを見せた。

 スターリングは休暇先からイングランドへ戻る際の飛行機の予約を間違えて合宿入りが遅れ、チームメートに謝罪していた。また前週には、幼い頃に銃撃されて命を落とした父親のために入れたという、ふくらはぎの自動小銃のタトゥーが批判を浴びていた。サウスゲイト監督は当初、スターリングをナイジェリア戦の先発から外すことも検討していたが、タトゥーの件で不当な批判をされていると考え、同選手の起用を決めた。

 この試合のスターリングは前半から精力的なプレーを見せ、ハリー・ケイン(Harry Kane)のチーム2得点目をアシストしてサウスゲイト監督の信頼に応えた一方で、後半にはPKを狙いにいった恥ずかしいダイブでイエローカードをもらい、良さと悪さの両方が出た。

 サウスゲイト監督はイエローカードの場面がしっかり見えていたわけではないので、公然と叱責したくはないと話し、「映像を確認していないのでわからないが、私の座っていた場所からは非常に厳しい判定に見えた。かなりのスピードで宙を舞っていた」とコメントした。

 難しい一週間を過ごしたスターリングが気持ちの入ったプレーを見せたことについては「取り戻すとかいった話ではなくて、良いプレーができる状態にあるのはわかっていた。合宿入りが遅れたときには、この試合に出すかどうか迷ったが、その後に各方面から批判されているのを見た後では、難しい決断ではなかった」と話している。

「私の最も重要な仕事は選手を守ることだ。遅刻は10日前の話で、いつまでも引きずるようなことではない。ああいったことは起こってほしくなかったし、二度と起こってほしくない。ただ、その後の対応はベストだったと思う。選手たちに対するメッセージとのバランスを取らなくてはならない」

 当のスターリングも、サウスゲイト監督の対応について不満はなく、「監督は誠実な人だし、監督の立場は完璧に理解できる。自分はきょうのピッチで力をアピールする必要があった」とコメントした。

「こういうことがあると、まわりの人間はいろいろとおかしな見方をするけれど、そういうものに集中をそがれる必要はないし、対処の仕方は分かっている」 (c)AFP/Steven GRIFFITHS