【6月2日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2018)は1日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)は6-2、3-6、4-6、7-6(7-3)、7-5で第26シードのダミアー・ジュムホール(Damir Dzumhur、ボスニア・ヘルツェゴビナ)から逆転勝利を収め、同大会でキャリア初の16強入りを果たした。相手にマッチポイントを握られるなど、2試合連続で敗退寸前まで追い詰められた21歳だが、本人は敗戦が頭をよぎることはなく、むしろ試合後の昼食のメニューの方が気になっていたと明かした。

 ドイツ勢として1937年以来となる全仏王者を目指していることに加え、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の通算11度目の大会制覇を阻止する優勝候補の一人としての重圧がかかりながらも、再び四大大会(グランドスラム)で期待外れの結果に終わるという不安を払いのけたズベレフは試合後、「ランチに何を食べようかということばかり考えていた」と明かした。

 また、第4セットに5-6とリードを許して相手のサービングフォーザマッチに直面し、第5セットの第10ゲームではマッチポイントを握られながらもジュムホールを打ち負かしたズベレフは「毎ポイント、毎試合をものにしようと必死になるんだ。マッチポイントを握られても、どうやって形勢を逆転しようか?なんてことは考えない。試合を続けていくために、目の前のポイントを勝ち取ることだけに集中する。考え方の問題なんだ。第3セットではこうしようとか、第4セットではああしようとかそういうことではない。そういうものではないんだ」と付け加えた。

 ドゥサン・ラヨビッチ(Dusan Lajovic、セルビア)との2回戦でもフルセットに持ち込まれる苦戦の末に勝利を収めたズベレフは、この日も73本のアンフォーストエラーと7本のダブルフォールトを記録し、8度のサービスブレークを許すなど再び敗退の危機にさらされながら、約4時間に及ぶコート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)での試合を制した。

 4回戦では第15シードのリュカ・プイユ(Lucas Pouille、フランス)とロシアのカレン・カチャノフ(Karen Khachanov)の勝者と対戦するズベレフは、「素晴らしいハイレベルの試合だった。このコートでは初めて勝てた。これからも、もっと勝利を積み重ねていきたい」とコメントした。(c)AFP/Dave JAMES