【6月1日 時事通信社】反イスラエル抗議デモの死傷者が絶えないパレスチナ自治区ガザでは、日本人も医療支援に携わっている。国際緊急医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」から派遣された長崎県の外科医、渥美智晶さん(42)、大阪府の看護師、佐藤真史さん(49)が現状を語った。在イスラエル米大使館がエルサレムに移転した5月14日、イスラエル軍の発砲などで約60人が死亡し、病院は大混乱、今も手術を待つ負傷者は多い。

 渥美さんは、ガザ市最大のシファ病院で5月21日~6月1日、支援を行った。1日5~8件の手術を担当。多くは10~20代の男性で、下半身に銃撃を受け重傷を負った患者が大半だった。

 イエメンやシリア、パキスタンなどでも支援を行ってきた渥美さん。「他の紛争地と違い、病院自体は破壊されていないが、手術中に停電が起きたり、リハビリケアの際に必要な細かい道具がなかったりする」とガザの特徴を指摘した。

 佐藤さんもガザ地区の病院3カ所で5月6~30日、手当てに追われた。「医療体制が追いつかなかった14日に比べ今は少し落ち着いた。しかし、感染症のリスクもあるし、障害が残る人が多い印象だ」と話している。

 5月29日には、ガザからイスラエルへ大量に迫撃砲弾とロケット弾が発射され、イスラエル軍が報復空爆した。佐藤さんも「爆発音で飛び起きた」と振り返った。MSF現地職員も含めた会議で治安情報を共有し、状況把握に努めたという。(c)時事通信社