【6月13日 AFP】サッカー界最高の栄誉をあと一歩のところで逃してから4年、アルゼンチン代表のスーパースター、リオネル・メッシ(Lionel Messi)が、おそらく戴冠の最後のチャンスになるであろうW杯(2018 World Cup)の舞台に戻ってくる。

 アルゼンチンが今回グループリーグで組み込まれたのは、クロアチア、ナイジェリア、そしてW杯初出場のアイスランドと同じグループD。エクアドルの高地キトで行われた最終戦で、メッシのハットトリックでなんとか南米予選突破を決めるぎりぎりの戦いを送ったアルゼンチンにとっては、小さなミスも許されない厳しい組み合わせだ。

 前線にワールドクラスのタレントを数多く有しながら、予選ワースト2位タイのゴール数にとどまったアルゼンチンにあって、メッシの重要性はどれだけ強調してもしすぎることはできない。メッシ不在の試合で、アルゼンチンは予選わずか8戦1勝。同じくメッシを欠いたナイジェリアとスペインとの親善試合も敗れている。

 一方、ルカ・モドリッチ(Luka Modric)とイバン・ラキティッチ(Ivan Rakitic)という中盤の軸を擁するクロアチアは、欧州予選では直接対決の結果も影響してアイスランドに次ぐ2位となったが、プレーオフでギリシャに地力の差を見せてここ6大会で5回目となる本大会出場を決めた。

 クロアチアは初出場の1998年フランス大会で3位に入って以降、グループリーグを突破したことが一回もない。その流れを打破するには、チーム最大の得点源であるユベントス(Juventus)のマリオ・マンジュキッチ(Mario Mandzukic)の働きがカギを握るだろう。

 ナイジェリアは、アフリカネイションズカップ(The Africa Cup of Nations)の出場を2大会連続で逃した後、アレックス・イウォビ(Alex Iwobi)、ケレチ・イヘアナチョ(Kelechi Iheanacho)、ウィルフレッド・エンディディ(Wilfred Ndidi)のイングランド・プレミアリーグトリオを筆頭とした若手中心の構成にかじを切り、経験豊富なゲルノト・ロール(Gernot Rohr)監督の下で復活。予選1試合を残して本大会の切符をつかんだ。

 欧州選手権(UEFA Euro 2016)でベスト8に入る快挙を達成し、ファンのハートをつかんだアイスランドも、W杯史上最少人口の国ではあるが、クロアチアやウクライナ、トルコの入った予選グループを首位で通過したのは決してまぐれではない。(c)AFP