【5月28日 時事通信社】イタリアのマッタレッラ大統領は28日、国際通貨基金(IMF)元高官の経済学者カルロ・コッタレリ氏を首相に指名した。3月の総選挙以降、3カ月近くにわたり政治情勢が混迷を極める中、再選挙を前提に、テクノクラートによる暫定的な選挙管理内閣を設置する。

 コッタレリ氏はマッタレッラ氏と面会後、記者団に対し「議会の信任が得られれば、来年度予算の審議後に議会を解散し来年初めに総選挙を行う」と表明。信任が得られなければ暫定内閣は速やかに総辞職し、「8月以降」に再選挙を行うと述べた。

 首相ポストをめぐっては、新興政党「五つ星運動」と右派政党「同盟」(旧北部同盟)の推薦を受けて先週首相に指名されたフィレンツェ大法学教授のジュセッペ・コンテ氏が27日、財務相人事でマッタレッラ大統領と合意できなかったとして、就任断念を表明した。

 親欧州連合(EU)派のマッタレッラ氏は経済への悪影響を懸念し、コンテ氏が推薦したユーロ懐疑派のエコノミスト、サボナ氏の財務相任命を拒否。マッタレッラ氏によると、コンテ氏は「その他すべての解決策」を拒み、組閣を断念した。

 同盟と五つ星はいずれもEU懐疑派。AFP通信によると、同盟のサルビーニ書記長は「イタリアは(EUの大国)ドイツの言いなりにはならない」と述べ、マッタレッラ氏の「拒否権発動」に強く反発。五つ星のディマイオ党首も「まずマッタレッラ氏の弾劾、そして再選挙だ」と訴えた。(c)時事通信社