【5月28日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2018)は27日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)は6-1、6-1、6-2でリカルダス・ベランキス(Ricardas Berankis、リトアニア)に圧勝し、優勝へ向けて完璧なスタートを切った。

 イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2018)決勝でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に敗れるまで、BMWオープン(BMW Open 2018)とマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2018)でタイトルを獲得してマッチ10連勝を記録するなど、絶好調でローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)に乗り込んでいる21歳のズベレフは、わずか1時間10分で初戦突破を決めた。

 前回大会はフェルナンド・ベルダスコ(Fernando Verdasco、スペイン)の前に初戦で大会から姿を消したズベレフだが、この日は悪夢の再現を回避し、自身が11度目の栄冠を目指すナダルの前に立ちはだかる危険な存在であることを示した。試合後には「2大会で優勝し、ラファに接戦の末に負けたがローマでも決勝に進出した。調子は良いし、きょうは大会のスタートを切ることができた。ここまでの出来には満足している」と語った。

 第4シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)は、対戦を予定していたヴィクトル・トロイキ(Viktor Troicki、セルビア)が試合開始直前に腰のけがで棄権したことを受け、自身の相手がどのような選手かよく分からないまま初戦に臨んだが、代わりに出場したエジプトのモハメド・サフワット(Mohamed Safwat)を6-1、6-4、7-6(7-1)で退け、2回戦進出を果たした。

 世界ランキング182位のサフワットにとっては、これが四大大会(グランドスラム)のデビュー戦で、エジプト人選手としても1996年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)に出たタメール・エル・サウィ(Tamer El Sawy)氏以来のメジャー大会出場となった。

 一方、第21シードのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は肘の故障が回復しなかったことで、クレーで5セットを戦うのは「リスクが高すぎる」と述べ、大会の欠場を発表。この結果、今大会では計8選手がラッキールーザーとして1回戦に出場することになっている。(c)AFP/Dave JAMES