【5月27日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)前会長のミシェル・プラティニ(Michel Platini)氏が26日、スイス検察が現時点で同氏を起訴するための証拠が見つかっていないと発表したことを受け、200万スイスフラン(約2億4300万円)を受け取ったとして科された資格停止処分を取り下げるよう、国際サッカー連盟(FIFA)に求めた。

 プラティニ氏の弁護士を務めるヴァンサン・ソラーリ(Vincent Solari)氏は、「疑いは晴れた。彼は起訴されない」と発表し、現在は同氏に向けられた嫌疑はないと主張している。

 プラティニ氏は自身にかけられた疑惑を晴らしてきたと話しており、FIFAに対してサッカー界からの追放を取り下げるよう求めている。

 AFPの電話インタビューでプラティニ氏は、「私の処分を取り下げる勇気と良識をFIFAが持っていることを願っている」とコメントした。

 2015年にプラティニ氏は、FIFAから2011年に200万スイスフランを不正に受け取ったとして8年間の資格停止処分を科されたが、その後不服申立てが認められて処分は4年に軽減された。

 10年以上前の仕事に対する報酬は、当時再選を目指していたFIFAのジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)前会長から支払われた。両者はともに不正行為を否定している。サッカー界を揺るがしたスキャンダルにより、ブラッター氏も資格停止処分を受けている。

 ブラッター氏が会長を務めた17年間の捜査の一環としてプラティニ氏への支払いを調査しているスイス検察は、「これまでのところ」プラティニ氏の不正を示す証拠は見つかっていないとしているが、調査は「完全には終わっていない」としている。

 スイス検察の広報担当は、「新たな証拠」が見つかり次第、プラティニ氏は裁判所に出廷を求められることになっていると述べた。(c)AFP/Eric BERNAUDEAU, Philippe GRELARD