【5月26日 AFP】地中海で24〜25日に約1500人の移民が救助された。イタリアの沿岸警備隊が明らかにした。救助活動にはイタリア海軍やNGO団体、欧州対外国境管理協力機関(フロンテックス、Frontex)がチャーターした船舶も参加していた。

 25日には別々に行われた七つの救助活動で、欧州を目指して地中海を渡ろうとしていた移民1050人が救助された。救助活動に参加したドイツの2つのNGOは、過密状態の船舶3隻からそのうちの半数近い450人を救助したと明かした。

 3隻目の船に乗っていた移民たちが救助される際、現場にリビアの巡視船が接近してきたため、リビアに送還されることを恐れた一部の移民が海に飛び込んだ。だが、巡視船は一定の距離を保っていたため、ドイツの両NGOに全員が救助された。

 24日、イタリア海軍は移民69人を救助。フロンテックスによる移民の密航を取り締まる「トリトン作戦(Triton Operation)」に参加しているポルトガル海軍は296人を救助した。

 国際移住機関(IOM)によれば、今回救助された移民を除き、イタリアでは今年に入ってから1万800人の移民が登録されているが、この数字は昨年同期比では約80%減となっている。(c)AFP