【5月26日 CNS】母の日の前日、中国・山東省(Shandong)臨沂市(Linyi)に住む柏栄生さん(72)を訪ねた。退役軍人で息子の李延林さんは2004年冬、野菜を配達中に遭った事故が原因で、植物状態になってしまった。それから14年間、柏さんは昼夜を問わず息子の介護を続けている。

 柏さんは脳こうそく、夫は心臓病を患い、二人とも働くことができない。20万元(約340万円)という多額の借金を返すために、息子の妻も孫も出稼ぎに出ている。夜中も息子の傍らで、柏さんは服を着たままうとうとする。

 この14年間、暑い夏も寒い冬も、ただ黙々と息子の意識が戻ると信じて介護を続けてきた柏さん。

「私の言うことを理解しているようです。きっと良くなる。ある日突然、むくりと起き上がって、『母さん』と呼んでくれる気がする…」

 柏さんは愛情と温もりが息子の目を覚まさせてくれると信じ、今日も介護を続ける。(c)CNS/JCM/AFPBB News